こんにちは!阿蘇郡小国町、高村電器三代目の高村よしたけです。
先日は熊本市内の初めてのお客さまから、VHS内蔵レコーダーの修理依頼がありました。
VHS部分が故障で修理して欲しいとのこと。
他のお店で断られ、色々と調べて当店のブログに辿り着いてのお問い合わせでした。
型番で調べるともう12年ほど前の機種です。通常なら部品の供給が終わってる可能性が高いのですが、メーカーに問い合わせたらVHS部分の部品はまだあるとのこと。
かなり困られている様子でしたし、それならばと修理を受け付けることになりました。
こちらがVHSとHDDとDVDが内蔵されたシャープのレコーダー。今はもうこの形の商品はなくなってしまいました。
分解していきます。写真奥がHDD(ハードディスク)手前右がDVD、そして手前左が今回修理するVHSのメカ部分になります。
VHSのメカ部分だけを取り外し裏から確認。
動作テストをしてみたのち、どうやらこの写真右側の白と黒のギアが悪いようです。
ここから部品を手に入れるまでが大変でした。
ここには細かくは書きませんが、
いろいろと紆余曲折しながら、当店が加盟している「Dj-net」(全日本でんき屋ネットワーク協同組合)の方たちのお知恵もかりまして、ようやく部品を入手することができました!
ようやく入手できた部品です。型番等はぼかしてあります。
悪い部品を取り外して、新しい部品を組み込んでいきます。
この作業もただ取付ければいいのものではなく、
VHSのメカには位相というものがありまして、その位相を合わせて部品を組み込んでいく必要があります。
部品を交換して、いよいよ動作テスト。緊張の一瞬です!
VHSテープがちゃんと動作しました~!!!
いや~この瞬間が修理の醍醐味です。
映像のチェックには、こちらのビデオテープをものすごく久しぶりに使いました。
画面をみながらら映像のチェックができるテープです。
修理完了後、この修理品をお届けしました。
テレビにレコーダーを接続し、
僕:「再生するのに何かVHSテープを貸してもらっていいですか?」
と尋ねて出されたのが、VHS-Cカセットでした。昔のパナソニックやビクターのビデオカメラはこの方式なんです。
VHS-Cテープを、修理してきたレコーダーに入れ、再生された映像は、
今はもう社会人になっているお孫さん達の幼い頃の映像だったんです!
映像が映った瞬間「わー!」っと喜びの声が依頼主の方から溢れました。
依頼主のお客さまは「これが何本もあるんで、見れなくなったら困るんですよ~」と笑顔で話してくれました。
僕はとても感動して、鳥肌が立ちました。
いや~、今回いい仕事したなと!!
こんな風に喜んでもらえる修理があるのだと、改めて自分の仕事を振り返るきっかけになりました。
新しいものを売るだけではない、そうではない仕事があることを実感した瞬間でした。
Kさま、今回は修理のご依頼ありがとうございました<(_ _)>
映像が出た瞬間のうれしそうな声、今でも耳に残っています。
また何かありました時にはご連絡下さいませ。
高村 喜威
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